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はらはらと 散れる紅葉の この風情
我が酔うまで 木枯らし吹くな 


飲み干せば 盃奪う 紅葉かな


丼に 紅葉を酌みて 飲み干せば
ほんのり染まる チアノーゼかな


秋や秋 イヴが喜ぶ 紅葉かな


イヴさんや 日本の紅葉 小さいが
それで良ければ 色とりどりぞ


戯れに 詠む歌恥る 狼は
紅葉に負けず 真っ赤に染まり 


カサカサと 風の連れ行く 紅葉かな


柿山を 食い尽くしたか カラスさん
秋は侘しと ヨタヨタ飛ぶや


せちがらい このせ渡りし 竿一つ
突くを違えば 三途の川よ


想うなら 想える闇の 想いたち
想いに迷い 想いに沈み


紅葉とて 紅葉の中の 紅葉故
紅葉に埋もる 紅葉の楓


月昇りゃ 月のお山に 月見草
月に照らされ 月見と咲くや


夢見人 夢の枕に 夢と散る
夢見る恋の 夢物語り


夜顔や 夜咲くゆえに 夜目遠目
夜闇に隠れ 夜花散らさん


静けさや 月の遅くに 待ちきれず
閨に聞くかな 枯葉の踊り


物想ふ 夜のしじまや 更ける秋


秋連れて 想いも連れて 川流れ


水底に 紅葉眠らせ 守り光り


行く秋に 亀はいそいそ 甲羅干し


憎らしや 紅葉騒がす 風の来し


吹くとても 負けるな紅葉 我のあり
一茶さん パクリました。m(_ _)m





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