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切々と 誰を恋うるや 乙女花
そよと揺れなば 儚く散るや



しじま夜に 蜂の巣つつく 煩さは
赤い田んぼと 緑の田んぼ

赤い田んぼは赤絨毯(国会)の事です
先生方が騒いで居ます
緑の田んぼは稲の田です
蛙たちが騒いで居ます




五月雨や 蛙の歌に 蛍舞い



ホトトギス 欠けたと騒ぎ 居るゆえに
月は腹たて 雲の中ぞや



庭の木に ぶつかりゃせぬか 田草月



遣る瀬無き 想いの一つ この闇に
彷徨い舞える 蛍の哀れ



恋一つ 蛍に託す 君の夜



十六夜の 月に重ねて 君の笑み
想いの蛍 焦がれて舞うや



更けて尚 君を探して 彷徨える
蛍哀れと 風も囁き 



眠き夜は そなた待てぬぞ 居待ち月
明日は寝床で 逢おうじゃないか



つらつらと 命想いて 皐月闇



臥し待ちや 我は寝床で 待ちぼうけ
蛙慰む 雨音の中 



苗たちが 背伸びするよな 雨の降り



夏来たに 遅刻したのか アオバズク
夜山の風情 淋しばかりぞ



霧雨に 嬉々と揺らるる 若葉かな



降り止まぬ 五月雨夜の もどかしく
庭に彷徨う 君への恋慕



目に甘く 耳に冷たく 口寒く
老いらくの恋 憚り知らず


父の忌や 今年も雨に 偲びけり


営みを 隠して雨は 何語る


そぼ降らば 父母を偲びて 皐月闇
その深みにぞ 黄泉を覗かん







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