ネット海 泳ぎ疲れて 窓の外

 寝待の月が 誘いに来たよ




汗を拭き 歩く木立に せみ時雨




更ける夜は 涼風の中 虫たちが

  君を恋しと 今宵も歌う




山々も 汗を掻きそな 灼熱や




川沿いに 虫の音あれど 蛍らの

 焦がれる舞の 無きは寂しや




蜩の 大合唱に 暮れる里

やがて虫らの 歌も始まり




月よ月 明日は乙女の 十三夜

 想いのままに 我を酔わせよ




見るからに 美し月よ 十三夜

 乙女の月と よくぞ申した




更ける夜に 月も優しく 在るなれば

   仄かに灯る 恋心かな




里山に 閏文月の 月も善し




名月の 前に自惚れ 初秋月




満月や 昼の暑さを 忘れ見る




月よ月 閏文月の 満月よ

虫は褒めるぞ 我は酔うぞや




美しや 閏文月の この月よ

名は無いとても 我が褒めるぞ




宇宙より 広き世界や ネット海

  そこに遊ぶは 君の心よ




潮騒に 心も踊る ネット海

今日はどこまで 旅をしようか




潮の香に 誘われ今日も ネット海




更ける夜は 我に語るや 二十日月

  浮生の夢の 儚き果てを




青山や 眠れぬ程に 蝉時雨




徒に 時のみ過ぎる 夏の夜

 虫らは庭に 騒ぎ居れども




暑さ掃き 里にそよそよ 豆台風




風車 豆台風に 目を覚まし










inserted by FC2 system