静か夜は 想いの中に 遠き日々

 点し偲ぶや こよりの花火




花火消す 雨の中でも この恋は

  君の窓辺に 眺めて咲くや




山上で 眺む花火も 乙なもの

 月見の花も 競いて咲くや




二人夜の ネズミ花火に 恋の咲き




遠き街 赴きし人 偲びつつ

独り点すや こよりの花火




長雨に 災い聞けば 気も重く

 只管雨の 止むを祈るや




野辺隠し 棚引く雲の 佇まい

降り込められし 里の淋しや





我はただ 粛々生きて 時在らば

 何処たりとも 青山と為す




天の川 流るは数多 小さき星

名だたる星は 岸辺に光り




夏来たぞ 海山川が 呼んで居る

  遊べよ遊べ 思い残さず




九月来りゃ ノート抱えて 走りゃ良い

   開き直れば 心も軽い




干物なら 鯵鯖鰊(あじ・さば・にしん) 鯨まで

   何でも好きよ 丸かじりかな




お飾りの 愛を求むは 今人よ

  薄紙故に 直ぐに破れて




心込め 愛しむなら 易々と

艱難辛苦 負けはせざるも




クチナシは 語りはせねど 香りたち

  君の心を 染めてぞ咲ける




稲の秋 農家を泣かす 長雨や




遠き空 光賑わい 騒げども

しみじみ点す こよりの花火




恋う人と オバケ屋敷よ その深意

 花を咲かせる 心隠して




最果ての 宇宙に届く ネット海

わざと迷って 向こうに住むか




眺むなら 宇宙の彼方 その果てよ

  楽し夢みて 凡人我は










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