先人よ 詩(うた)に満足 感じたや

  愚かな我は まだ闇の中




涼風や 夜の帳に 包まれて

虫の音聞ける この安らぎよ




数多なる 音色の違い 聞き分けて

 そなたの君は 迷わず来るや




恋しさに 焦がれる胸よ 夕焼けよ

 薄紅染まる 雲の心は




夕焼けは 乙女の恋に 染まるよに

 含羞みながら 静かに燃えて




夕焼けに 染まる心は 君恋て

駆けて行けやと 我が足責める




不快指数 うなぎ上りの 夜明け雨

  今日の一日 思い遣られて




山裾に 棚引く雲よ ノンビリと

 巡るは里の 野良景色かな





シトシトと 磯も泣くよな 雨の中

  君を偲べば 真砂も鳴くや




撫子は 喜び咲くや 雨の中

 潮に塗れし 体洗いて




雨なるを 車奏でて 知らしめる

 部屋で遊べる 我の耳にも




午睡より 目覚めたゴリラ ウロウロと

   トピを訪ねて 足跡残す




青春は 概ね苦し ものばかり

 後に思えば 懐かしきもの




青春に 時間の無駄を した故に

今は悔やみて 時を追いかけ




時間など 湯水の如く 使い捨て

 今は還らぬ 青春の日々




タスマンに 命預けた 青春や

  形見一つに 友を弔い



闇に座し 心鎮めて 風と成り

 何処訪ねん 漆黒の中



君の影 求めて歩く 春の宵

 星は何処ぞ 月は何処ぞ




老いて尚 情熱探し 夢の旅

君よいずこと 求めて止まじ




哀しきは 人の心の その裏よ

魑魅魍魎も 逃げ去るほどに






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